カスタムセグメントの発想をより掘り下げていくと、マーケティングに近い考え方が身につきます。
マーケティングとはつまり、特定の商品を大量かつ効率的に販売するよう、各種戦略を構築する活動のことです。
カスタムセグメントに従ってチラシを投函したり、あるいは投函先を選定したりすることは、まさにマーケティングの延長にある行動です。
「どうすればもっと商品を売れるか」「どうすればよりサービスを利用してもらえるか」という発想が根底にあるためです。
そのような考え方が身につけば、ポスティングの技術も自ずと高まっていきます。依頼先からチラシをあずかったときも、「このようなセグメントに配れば反響が高まるだろう」などと考えられるようになり、成果も高まります。
たとえば、不動産新築物件に関するチラシは、賃貸マンションの3階以上に住んでいる方が狙い目です。なぜなら、将来的に不動産を検討する可能性があり、かつ、定期的に引っ越していると考えられるためです。
ちなみに低層階に住んでいる人は、何らかの理由で低層を選択している場合があります。
そう考えると、低層階があいていなければ不動産購入の選択肢には入らず、結果的に、チラシをまいても効果は限定的です。
一方で、3階以上に住んでいる人は、あえてその階を選んでいるというよりも、特にこだわりがない可能性があります。
それなら、新築の不動産情報を見たとき、広く検討してもらえると考えられるのです。
別の例で考えてみましょう。たとえば、低層階のアパートに住んでいる人に対しては、飲食店のチラシが効果的です。そもそもアパート自体が単身者を中心としており、飲食店を利用するケースが多いためです。
デリバリーを利用する人の大半は、日常的に料理をしていない人です。出来合いのものを買ってくるか、お店で食べるか、あるいはデリバリーのものを食べている人たちです。
そのような人を狙ってチラシを投函すれば、自然と反響も高まります!
では、オートロックのワンルームマンションには、どのようなチラシを投函すればいいでしょうか。
オートロックのワンルームに住んでいる人は、セキュリティ意識の高い女性が多いと考えられます。つまり、若い女性向けのチラシをまけばいいのです!
エリアにもよりますが、理美容関連のチラシやヨガ、女性向けジムなどのチラシであれば、反響を得られる可能性があります。
逆に、ファミリー向けの不動産広告などはピンとこないかもしれません。
そうした発想を養うには、ポスティングしながら想像してみることが大事です!
「低層階アパートには飲食チラシが効果的」というポイントについても、「なぜそうなのか」と考えてみることが大事です。
古い戸建てが多いエリアであれば、中高年からシニア層向けのチラシが最適でしょう。たとえば、A型やB型の老人ホームを案内するチラシや、高齢者向けの運動施設案内など、いろいろなものが当てはまります。
反響の精度が高まってくると、ポスティング営業のレベルもあがりますし、それが単価に反映されるケースもあります。つまり、ポスティングビジネスそのものの運用が楽になるのです。
ポスティングによる配布状況と反響、時期、その後についてもデータを蓄積し、さらなる事業の展開につなげていきましょう。
やればやるほど、データが蓄積されていき、さまざまな提案ができるようになります。